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手段と目的

2011.01.18 (Tue)

「家事は楽しい生活のための手段」

講演ではこう伝えてます。
とくに「男の料理」が陥りがちなのが、この手段と目的の転倒です。

本来、食事とは、食物から栄養分を摂取することに目的があるはずです。それに加えて、美味しいであるとか、キレイであるとか、安全であるとか、楽しがが付属的に加わります。

ところが、いわゆる「マニア」は、この手段を目的化した行動特性で、この特性はこれまで男性に多く見られる傾向であるような気がします。

例えば、「鉄ちゃん」。本来、目的地に移動するための手段に過ぎないはずの鉄道ですが、それを撮ったり、乗ったり、比べたりして愛でることを目的にした嗜好です。目的地まで到達するための参考書である「時刻表」ですら、その愛でる対象として目的化されています。「駅弁」も同様です。

プラモデルなどは、まさに手段が目的化した商品といえるでしょう。プラモデルに似たモノとして、「手芸」という、これまで女性が多く好むとされる、プロセス重視嗜好がありますが、これもよくよく見ていると、「ボケ防止の目的でやってる」「リフレッシュのために」という人や「カレシにプレゼントするため」「自分が着るため」「飾るため」という感じで、どこか合目的的であるようにも見受けられます。このように、趣味領域に関しては、鉄道マニアやプラモデルと比べるように、はるかに女性の方がビジネス適合的だと思います。一方で、会話は、女性の方が会話自体を楽しむプロセス重視で、男性の方が結論重視だと言われていますが、これはまた別の機会に。

最近は「鉄子さん」や「手芸男子」も登場するようになり、だいぶん男女のボーダーレス化が進んでいると思います。男女の区別に囚われず、興味のあるコトに素直に向かえるというのは、とってもいいことだと思います。

話を戻して、「男の料理」にみる「手段の目的化」についてです。典型的なのが、「包丁研ぎ」です。包丁は、あくまでも材料を料理に合わせて切るための手段的道具です(道具というのは、たいてい手段ですが…)。ところが、「男の家事教室」には「包丁研ぎ」という科目が、しっかりと確立している場合があります。女性向けの料理教室で、包丁研ぎという科目をあまり見かけないことを考えると、とっても特徴的で、ある意味微笑ましいことのように感じます。

善し悪し議論ではないのです。包丁研ぎは包丁研ぎでエエのです。ただ、包丁研ぎに時間と労力を使いすぎて、肝心の料理に時間がなくなり…では、本末転倒と言わざるをえません。確かに、良く切れる包丁は、美味しい料理には欠かせません。切れない包丁よりも安全です。ただ、良く切れる包丁は、必ずしも砥石でシュコシュコ研ぐ必要もないのです。シャープナーでシャシャッと往復させれば、数秒で十分に切れる包丁が手に入ります。

僕が言いたいのは、「手段の目的化」が悪いということではありません。なんにでも楽しみを見付けられる人というのは、この「手段の目的化」がとっても上手な人です。散らかった部屋の片付けさえ、「どう収納しようか?」「この落書き…上手になったなぁ」などの楽しみに変換できてしまえる人だと思います。

大切なのはバランスです。手段もボチボチ楽しめ、そして目的もボチボチ達成できる。手段に力を入れすぎて、料理はお粗末、キッチンは散らかしっ放しでは、続けることが難しくなります。かといって、「腹さえ膨れれば何でもエエねん」というのも、寂しいというか、貧困なような気がします。

なんにでも言えるコトですが、やり出すときりがありません。求めると果てしないです。それぞれにどこで折り合いを付けるか?このバランス感覚が、家事には特に大切なんだと思います。
10:46  |  男の家事  |  Comment(0)

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