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『バグダッド・カフェ <ニュー・ディレクターズ・カット版>』

2010.01.20 (Wed)

映画評なんかを見ていると、必ず誰かが「名画」として評価しているのが、この『バグダッド・カフェ』。先日、『アンヴィル』を見に行った京都みなみ会館で『バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>』を見てきました。

今日は女性は一律映画が1000円という水曜日。ってことで、女性客が大半。

不思議な映画でした。見終わって、家に帰って、ちょっと作業して、ふと『バグダッド・カフェ』のサイトの予告編を改めて見た途端、ジンワ~~ッと映画のシーンがよみがえってきて、フッと一息。なんだか「のど渇いたぁ~」という時に、自動販売機を発見して、そこで炭酸飲料を買ってグビグビ飲んだ感じに、心の潤いを感じる映画でした。

ストーリーの解釈は、他のサイトにお任せしますが、僕の中でオモシロかった点を二つ。

一つはコーヒーについて。おそらくドイツでもイタリアやオランダや北欧同様に、濃いめのコーヒーが飲まれているのでしょう。バグダッド・カフェ本来のコーヒーに「なによこれ。茶色の水じゃないの」とケチをつけたジャスミンの理由もよくわかります。そして、ジャスミン味のコーヒーをお湯で薄めてのむアメリカ人達。このコーヒー・カルチャー・ショックは、この映画の後、スターバックス系の濃いコーヒーがアメリカでも受け入れられるようになり、もしかしたら今では、少し薄らいでいるかもしれません。

二つ目は、「ドイツ人の掃除はすごい」という点です。このジャスミンもまた、埃まみれのバグダッド・カフェに耐えられず、思わず掃除機と雑巾を持ってしまったのです。そして、物が溢れてゴチャゴチャだったオフィスも、すっかり片付けてしまいます。「勝手にしんといて!」という主人のブレンダ。「元あったように戻してちょうだい!」というものの、実際に元に戻り始めると、「…いや…やっぱり、このままで」となる。

なにかしたい、なにか役に立ちたい、なにか喜んでもらいたい。急に掃除を始めたジャスミンには、そんな気持ちがあったのかもしれません。砂漠で夫に捨てられ、途方に暮れ、自暴自棄にでもなりそうな時、なにか単純な作業に打ち込むというのは気が紛れるものです。そんな動機だったのかもしれません。埃まみれの部屋と、掃除好きなドイツ人の気質。「ただ掃除がしたくなった」だけかもしれませんが、僕には、これが大掃除を始めたきっかけだったように思えました。『働く幸せ~仕事でいちばん大切なこと~』を読むと、なんだかジャスミンもそんな気持ちだったのかも?と思えます。

なにか役に立ちたい、何か喜んでもらたいという気持ちで、掃除したり子守したり。でも、ジャスミンが交流が生まれた子ども達を部屋に招き入れて好きにさせてやると、「あんた何様のつもりやネン!もぉ出てってや!」と怒鳴り込んでくるブレンダ。「自分の子どもでも面倒見てたらエエねん!」「…子どもはいないの…」と言われ、ハッとする。「さっきは言い過ぎた」と戻ってくる。

こういうチョッとしたお節介は、ちょっと前の日本にもいましたね。でもよく知らない人からお節介されると、イラッときてしまうのはブレンダも現在日本人も似たようなものかもしれません。ところが、ホンマはやってくれてウレシいこともたくさんあるのです。そんな時、すぐに素直に「ありがとう」と言えるといいんですけどね。当初のバグダッド・カフェのように荒れていれば、気持ちも荒れてしまい、なかなか素直になれないのも確かです。でも、お節介しあえる関係というのはエエもんです。誰かがお節介の一歩を踏み出せば、いろんな困りごともスカーッと解決するかもしれません。

こんな話があったらエエなぁ。
こんなカフェがあったらエエなぁ。
こんなオバちゃんがいたらエエなぁ。
そんな話でした。

最初は、ただのおデブなオバちゃんだったジャスミンが、いつの間にか太さも魅力な女性に変わっていく様子は、役者の巧さですよね。すごい役者さんです。
21:45  |  映画  |  Comment(0)

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