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どんな人に向かって話すのか?

2006.11.26 (Sun)

昨日の岩国市での講演アンケートの中に、「誰に聞いて欲しいのか、よくわからなかった」という内容がありました。

本体サイトの「講座に男性を呼ぶ」にも書きましたが、僕は家事や子育てに全く関心のない人が、講演会場に来て僕の話を聞くというのは、あまり想定していません。女性運動家達は、この辺りが歯がゆいのだと思います。もっとガツン☆とやって欲しいのだと思います。

ですが、僕はせっかく講演という、ライブでメッセージを伝える機会があるのですから、来た人に「今日からでもやってみよう」「僕のやってることは間違ってなかったんや」という気持ちになってもらえることを優先しています。

会場にいない人や社会体制を「生活自立しないダメな男性達だ!」「人間らしい生活を取り戻そう!」と糾弾しても、その場ではスッキリするのかもしれませんが、会場を一歩出ると、変わらない現実が待っているのです。

僕は、大学院生時代に、いろんな研究会に参加しました。社会福祉という研究領域である関係上、いわゆる人権派や社会派と呼ばれる研究者達の話を聞く機会もたくさんありました。彼らは体制批判や社会の革新を訴えるわけです。聞いていると、「そうだ!このままじゃダメだ!変わらなければ!」と高揚するのですが、家に着くと4畳半の貧乏生活が待っていたわけで、食えない生活に代わりはないのです。彼らが仕事をしてくれるわけでもなければ、生活保障をしてくれるわけでもない。彼らは話すことでお金になるのでしょうけど、僕はお金を払って一次的な陶酔を味わった後、現実生活の悲惨さを「これでもか」と見せられました。

講演は、現実逃避の飲酒やドラッグではないと思うのです。

僕は、その会場だけの陶酔話ではなく、「今日からでもちょっとずつ家事してみようかな?」「彼は家事はしないけど、私の話にはいつも付き合ってくれてたなぁ」「あ、あの話は、こういう時にもいえるな」「確かに、ああいうふうに考えると腹が立たないなぁ」など、生活の中に、ホンのちょっとでも光明を提供できればいいなと思っています。「自分にも、なにかできることがある」という実感。それこそが、ゆっくりだけど確実に社会を変えていく大きな力になるような気がしています。
16:39  |  仕事ネタなど  |  Trackback(0)  |  Comment(0)
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